「〜の間」を表す前置詞betweenとamongは、どちらも似た場面で使われるため混同しやすい言葉です。使い分けを誤ると文の意図が伝わりにくくなることもあるので、それぞれの語法を例文とともに確認しておきましょう。
Between:2つの物や人の関係を表す前置詞。個々に区別できる対象が3つ以上の場合にも使用できる。
Among:3つ以上の物や人、または不特定な集団の中の関係を表す前置詞。
一般的には、2つの物や人の関係を表す場合はbetweenを使い、3つ以上の物や人・集団の中の関係を表す場合はamongを使います。例文を見てみましょう。
上の例は車とトラックという2つの対象の「間」を表しており、betweenが使われています。下の例では「若者の間で」という不特定な集団が対象のため、amongが使われています。betweenを使う際は「between A and B」という形が基本で、はっきりと区別できる物・人・時間・空間に挟まれているイメージです。時間や期間を表す場合にもbetweenが用いられます。
They lived in New York between 1998 and 2004.
(彼らは1998年から2004年の間ニューヨークに住んでいた。)
2つの前置詞の最大の違いは、amongが不特定な「グループ全体」を意識した表現である点です。ほとんどの場合この基本ルールで使い分けられますが、文脈によって例外的な使い方もあります。留意しておきたいポイントを以下で見ていきましょう。
基本的にbetweenは2つの間の関係性を表しますが、3つ以上の物や人であっても対象が個々に区別できる場合にはbetweenを使うことができます。
どちらの例も、between以下の各項目がひとつひとつはっきりと区別できる対象です。このように「between A and B」で2つを結ぶだけでなく、複数の区別できる対象に対してもbetweenを使うことができます。
通常3つ以上の人や物を結ぶ場合にamongを使いますが、集合体(不特定多数の集合)としてとらえられる場合や空間的な関係にある場合にもamongが使われます。個別に特定できなくても「グループや集団の中に存在する」というイメージです。
上の例では、politicians や neighbours の中にどのような人がいるか個々を区別することができません。こうした曖昧な集団を表す場合にはbetweenではなくamongを使います。
share・distribute・divide のような分配や共有を示す動詞と組み合わせる場合、対象が特定されているかどうかでbetweenとamongを使い分けます。
分配の対象が特定されている場合はbetweenを使います。複数名詞の場合は若干のニュアンスの違いが出ることもありますが、どちらも使えるケースがあります。
また、amongとamongstはどちらも「〜の中に」「〜に囲まれて」という同じ意味を持つ前置詞です。意味・機能に明確な違いはなく互換性がありますが、現代英語ではamongがより一般的に使われています。
The results show that both girls are amongst the top 10% of students in the whole school.
(結果は、2人の少女がどちらも学校全体で上位10%に入ることを示している。)
以下のように前置詞を誤って使用すると、文の意図が損なわれてしまいます。
誤:We tested the reaction among Tetryl and Enol.
正:We tested the reaction between Tetryl and Enol.
Tetryl と Enol はそれぞれ個別に区別できる2つの物質であるため、ここではbetweenが正解です。集合体ではなく特定の2者の「間」を表しているのでamongは不適切になります。
「betweenは2つ」「amongは3つ以上」という単純な覚え方だけでは、文脈によっては使い分けを誤ることがあります。特に学術・技術分野の文章では、似た意味を持つ前置詞の使い分けに慎重を期す必要があります。前置詞の誤用は文章の質を低下させ、研究論文が却下される原因にもなりかねません。