RareとScarceの違い

共に少ないことや希少性にまつわる、RareとScarceという2つの英単語。両者の意味や用法の違いについてまとめてみました。


RareとScarceの基本的な違い

Rare:「まれな」、「めずらしい」、「めったにない」という意味の形容詞。同類のもので数や例が少ないという意味合い。

Scarce:めずらしさとは関わりのないところで「少ない」、「足りない」という意味の形容詞。通常は、あるいは、以前においては少なくなかったものの、現状では少ないことを表す。


RareとScarceの使い方(例文)

それでは、「何かが少ない」ことを表すrareとscarceの意味・用法の違いを例文とともにみていきましょう。

上述のとおり、rareは希少性、存在や発生頻度の少なさに関わる形容詞です。

A rare virus was suspected.
(珍しいウイルスが疑われた)

Purple carrots are rare.
(紫ニンジンは珍しい。)

一方、scarceは、一義的には、乏しいことや、枯渇していることを表す形容詞です。

The anthrax vaccine is scarce in developing countries.
(開発途上国では炭疽菌ワクチンが不足している。)

Water was scarce during summer.
(夏の間、水が不足した。)


RareとScarceの違いを理解するポイント

2つの単語の違いを考える際の足掛かりとなるのが「需要」です。

rareは希少性に関わる形容詞ですが、需要との関わり合いにおいての多寡を示すものではありません。
一方、scarceは、一義的には、需要や、本来あるべき数量・あってほしい数量に対する少なさを表します。

上の例では、必要とされるワクチンや水が足りないということです。

それぞれ日本語で、「珍しい」、「不足している」と覚えておけば大まかな理解に役立ちますが、scarceは数量の回復しうるものの形容に使えるだけでなく、回復を望みにくいものに使われる場合もあります。

そうした文章を日本語にする際には、訳語は文脈に応じて工夫する必要があるでしょう。

During the past 2 decades, several bird species have become scarce or gone from this island.
(この20年間で、この島ではいくつかの鳥の種類が姿を消したり、数が激減したりした。)


RarelyとScarcelyの違い

また、形容詞rareとscarceを語幹とした副詞、rarelyとscarcelyもそれぞれ、「めったに・・・しない」、「ほとんど・・・しない」などと訳されます。

しかし、scarcelyの場合は、形容詞scarceと同様、ありうるべき度合いとの比較で(その動詞の示す動作・状態を)「ほとんど・・・しない」という側面があります。

I scarcely see my parents these days.
(最近は両親にほとんど会えていない。)

I can scarcely believe what he said.
(彼の言ったことは、とても信じられない。)

両親に頻繁に会うことや、「彼の発言を完全に信じる(=I believe what he said.)」ことに対して、その度合いが極めて低いというニュアンスが読み取れます。


Scarcelyを使ったイディオム

参考までに、Scarcelyを使ったイディオムも挙げておきます。

・scarcely any:数量がほとんどない

There was scarcely any water in the summer.
(夏の間、水がほとんどなかった。)

・scarcely ever(頻度が極めて低い)

I can scarcely ever go see my parents these days.
(最近はほとんど両親に会いに行けない。)

・scarcely ~ when…(~するやいなや…した)

Scarcely had the meal been laid out on the table when the boys began to eat.
(食事がテーブルに並べられるやいなや、少年たちは食べ始めた。)


まとめ

RareとScarceは、ともに希少なことを表す語ですが、その使い分けは、このように「需要」や「完全性」、「理想」などとの対比のあるなしなどを念頭に置いておくと覚えやすいでしょう。

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